小児矯正とは、歯並びの改善だけでなく正しい頭蓋顔面骨の成長を促すことを目的としています。
小さな顎でなくしっかりとした顎を育てることで、顔つきも良くなります。
また、口には3つの大切な役割があります。
①咀嚼
②話す
③呼吸
しっかりとした顎ができることでこの大切な3つの機能を向上させることが重要で、それが子どもの健康な身体作りに繋がってきます。
歯並びが悪くなる原因にはもちろん遺伝も挙げられます。
ただし、多くの場合は頭蓋顔面の未発達、つまり顎が小さいことが原因です。ではなぜ顎が小さくなるのか?それには4つの悪い習慣が関係していると言われています。
①低位舌(ベロの位置が悪い)
②口がポカンと開いている
③口呼吸
④異常嚥下(飲みこむ時の筋肉の使い方が悪い)
では、これらの悪い習慣はなぜ起きるのか?
悪い習慣を子ども達はやりたくてしているわけではなく、そうなってしまう原因があるのです。その原因が、
①小帯の異常(舌小帯、上唇小帯)
②鼻詰まり
③環境 (食生活の変化、激しい運動、悪い姿勢)
④遺伝
と考えられてます。
歯並びそのものを治しただけでは、歯並びが悪くなった原因が残っている状態なので、時間が経てばまた後戻りすることになります。
なので歯並びを改善するだけでなく、なぜ歯並びが悪くなったのか?その原因を考えて、そこにアプローチすることがとても重要なのです。
以下では、歯並びを悪くしてしまう原因のうち、わかりやすいものをその機序を交えて4つご紹介します。
慢性的な鼻づまりが歯並びに影響することがあります。その理由は、鼻が詰まると口がポカンと開き、口呼吸になってしまうためです。
顎の正しい発育には口がしっかり閉じていることが重要です。そのためには口の周りの筋肉や舌、顎や舌骨のバランスが重要なのですが、口が開いているとそのバランスが乱れ、顎の成長に悪い影響が出てしまいます。
舌は本来、上顎の内側に少し触れる位置にあるのが正常とされています。
しかし、口呼吸だと舌の位置が下がってしまい、上顎の発育が慎重になってしまうことがあります。
その結果、歯がきれいに並ぶためのスペースが確保できず、歯列不正や噛み合わせの問題が起こりやすくなってしまいます。
また、口呼吸には歯並びへの影響以外にもデメリットがたくさんあります。
鼻は優秀な加湿器付きの空気清浄機のようなものです。
口をしっかり閉じて鼻呼吸をしないと、ホコリや花粉・PM2.5などの有害物質をブロックできずにアレルギー体質になってしまったり、冷たい空気や乾燥した空気を直接肺に送ってしまうため、免疫力の低下などにも繋がってしまいます。
慢性的に鼻が詰まっていて口がポカンと開いて口呼吸になっているお子様は、耳鼻科や小児科と連携して、鼻づまりを治していくことがとても重要です。
舌の位置は歯並びと密接に関係しています。唇や頬からの外側からの力と、舌による内側からの力のバランスが、歯並びに大きく影響します。
このバランスが乱れてしまうと歯並びが悪くなってしまうのですが、その原因の一つが舌の位置の悪さです。
そして、一度悪くなった舌の位置を正しい位置に戻すことは非常に困難なため、訓練をして治していく必要があります。
また、舌で歯を押し出すなどのくせがあると、歯並びに影響を与えることがあります。
舌は上顎の内側に軽く触れている状態が望ましいですが、舌で前歯を強く押し出していると、前歯の突出(出っ歯)や歯と歯の隙間(すきっ歯)などを引き起こします。
姿勢の悪さも、歯に影響を与える要因の一つです。たとえば、背中が丸く、首が前に出た前かがみの姿勢でずっといると、顎の位置が後退し、下顎が後下方に下がってしまいます。
その結果、歯並びが悪くなったり、噛み合わせに影響を及ぼしたりすることもあるでしょう。
お子様は常に姿勢を意識して生活することは難しいため、机や椅子の高さを調整したり、適度に運動して体幹を鍛えたりといったアプローチが効果的です。また、ゲームやスマートフォンの使用で姿勢が悪くならないよう、気を配ってあげるとよいでしょう。
また、必要であれば作業療法士や柔道整復士などの、全身の姿勢を診てもらえる他職種と連携することも重要です。
現代の食生活は柔らかい食べ物を口にする機会が多く、どうしても顎を使う機会が減りがちです。
ものをたくさん噛む機会が少ないと、お子様の顎の筋肉が十分に発達せず、顎が小さくなることがあります。その結果、歯が並ぶスペースが十分に確保できず、歯並びに影響してしまうのです。
お子様の年齢に合わせて噛みごたえのある野菜や果物などを積極的に食事に取り入れ、顎の発達を促すように意識しましょう。
もちろん、誤嚥や丸呑みには注意が必要ですが、あまり小さく刻んで出すばかりでなく、野菜や肉などは大きく出して、たくさん咀嚼させることが大切です。
子どもの顎の発育は赤ちゃんとして産まれてから始まるわけではありません。
お腹の中にいる時から顎や歯は育っていきます。そのため、妊娠している時期に顎や歯の形成に必要な栄養を妊婦さんが摂取することがとても重要です。
近年、食生活の変化に伴い、低栄養の女性の割合が増えていると言われています。特にタンパク質や鉄分、ビタミンなどです。
(低栄養な母親からは、低栄養な赤ちゃんが産まれてきてしまいます。)
お母さんの栄養状態を良くして出産に望むことが非常に重要なので、お腹に赤ちゃんを授かる前「マイナス2歳」からアプローチすることで、お母さんの健康な身体作りをすることが重要です。
歯が生えてくる前からやれることはたくさんあります。
まず、お口をたくさん刺激してあげることです。
口という感覚受容器は全身の感覚や機能に関連しており、特に触覚は五感の土台となります。
口を通して触覚を発達させていくために、口への適切な刺激が重要です。
小岩・細田歯科医院では、歯科医療のプロとして、お子様の健やかな成長をサポートするために、さまざまな取り組みを行っています。
例えば、抱っこの姿勢や母乳の飲み方なども正しい顎の成長に関わってきます。
そのため、必要に応じて助産師さんと連携し、他職種でアプローチすることがとても大切です。
お子様にとって、歯科医院は見慣れない機材が多く、どうしても不安や恐怖心を感じやすい場所といえます。歯科治療で痛みを感じた経験があると、受診を嫌がる場合もあるかもしれません。
そんなお子様の気持ちに寄り添い、安心して治療を受けられるように、小岩・細田歯科医院では歯科衛生士の担当制を導入しています。
いつも同じ衛生士が担当することで、お子様の性格を考慮した対応が実現します。また、歯や歯並びの経過を把握しているので、より適切な口腔ケア・指導が受けられます。
お子様とコミュニケーションを取りながら検診・治療を進めていくため、親子で安心して通うことができるでしょう。
東京都葛飾区小岩・細田歯科医院では、小さなお子様からご年配の方まで、地域の皆さんに寄り添った歯科診療をご提供しています。
ただ虫歯や歯周病を治すだけでなく、患者様の生活に少しでもプラスになれるような情報提供が出来ればと思ってます。
入れ歯やインプラントを入れて食べられるようになることが治療の終わりではありません。むしろそれは始まりで、しっかり食べられるお口を作って、健康に生活していけるようにサポートしていくことが歯科医院の役割です。
その中で小児矯正では、お子様の歯並びが気になる方はもちろん、お子様が健康に育ってほしいと願う方のお力になれるよう、一人ひとりに合わせた治療をご提案しております。
是非一度足を運んで頂けますと、なにかお力に立てるのではないかと思います。
また、丁寧な問診と診療前検査に力を入れており、患者様が納得して治療を受けられるように心がけております。
歯科医院が苦手なお子様や大人の方にも安心していただけるよう、歯科医師・歯科衛生士が一丸となって対応します。
お子様の歯並びや噛み合わせ、そして正しい顎の発育は将来の健康に大きく影響します。
早期治療に取り組むことで、歯並びが整うだけでなく、お子様の健やかな成長を後押しできるうえ、今よりさらに格好よく可愛い顔になることが期待できます。
年齢や成長発達に合わせた丁寧な歯科治療をご希望の方は、小岩・細田歯科医院へお気軽にご相談ください。