レーシックとICLの比較:共通点や相違点に関して対比

ICL
レーシック
レーシックとICLは、眼の屈折矯正異常に対する治療として、いずれも有効性と安全性の高い術式として広く普及しています。今回は、北里大学・医療衛生部・視覚生理学の神谷 和孝先生にお話を伺い、両者の共通点や相違点に関する情報や今後これらの治療を検討されている方に向けたアドバイスをいただきました。

 

レーシックとICLの共通点:基本的には老眼を治療する手術ではない

 

 

屈折矯正の手術は近視・遠視・乱視などのある一時点の屈折異常をリセットする手術なので、老眼を直す治療ではありません。

 

ただし、老眼を感じにくくする工夫はできますので、その点については医師とよくご相談されることをお勧めします。

 

 

レーシックとICLの共通点:術後の長期的なメンテナンスが重要

 

 

屈折矯正手術を受けた後は、術後の経過観察が必ず必要になります。

頻度は、翌日、一週間、一ヶ月、三ヶ月、半年、一年後と定期的に経過を見ていきましょう。

 

いずれも有効性の高い治療ですが、経過観察を行うことで、何かトラブルが起きていないか、長期間にわたりしっかりと見ていくことが重要です。

 

 

レーシックとICLの需要における比較:ICLの需要が拡大している

 

 

数年前まではレーシックが圧倒的に多かったのですが、ここ最近では、ICLの需要がかなり拡大している印象があります。

 

ただし、今後レーシックが淘汰されるかというと決してそうは思いません。

なぜなら、いずれの手術も安全性・有効性の高い手術なので、得意な部分と不得意な部分があるので、お互い共存していく形を取っていくと考えています。

 

 

レーシックとICLの費用面における比較:ICLの方が高額だが施設間で差がある

 

 

レーシックと比較して、ICL手術の価格はかなり高くなっている現状があります。

実際のところ、施設によって価格の差はかなりあると思います。

 

ただし、費用には安全面をどこまで考えているかという部分も含まれるため、あまり費用だけにこだわらず、しっかりと医師と相談できる信頼関係が構築された施設で手術を受けて頂くべきであると考えています。

 

 

レーシック・ICLを検討される方へ:メリット・デメリットをしっかり把握すべき

 

 

これらの手術は眼鏡やコンタクトレンズで快適に過ごされている方があえて行うような治療ではありません。

 

安全性・有効性が非常に高い術式ではあるのですが、どんな手術にもリスクは必ず伴います。

例えば、眼鏡をかけていると頭痛が出たり、コンタクトレンズを付けているとドライアイが悪化して眼がゴロゴロしたり、日常生活に不便を感じている方が、手術のメリット・デメリットをしっかり把握した上で、医師とよく相談して慎重な姿勢で治療を検討することが大事だと考えます。

 

ICLやレーシックは、本当に困っている患者さんを助けるためのレスキュー手段のひとつであることがしっかりと認識された上で、世の中に確実に普及していくことを期待しています。

 

 

 

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