板橋中央総合病院 腎臓病センターの果たす役割と今後の展望

前回までは、腎臓病の診断と治療についてお話を伺いました。今回は、板橋中央総合病院 腎臓病センターが、地域において、また、院内においてどのような役割を果たしているかについて、IMSグループ 板橋中央総合病院 腎臓内科 塚本 雄介先生よりお話を伺いました。

 

腎臓病センターの特色

 

 

なんといっても腎臓移植を行っているパワーセンターである、という点が最大の特色だと思います。

もう一つ重要なのは、入院で血液浄化療法を行えるキャパシティがきわめて大きい点です。

 

特に、ICUや現在はコロナ感染に対応する病棟でも透析が可能になっており、そこが最大の強みだと思っています。

 

 

地域医療連携について

 

 

板橋中央総合病院では、板橋区の医師会が主催する医療連携会議を行っています。

CKD対策が始まった頃は、色々な病気分類や専門医への紹介基準eGFRの意味や尿検査の重要性などの啓蒙活動を大学病院を含めた急性期病院と医師会のプライマリケア専門医等が集まって行っていました。

 

また、同院独自のZOOM等を用いて色々な講演会地域連携室が中心となって開催しています。

 

今後も、よりそのような協力活動、特に教育活動の一端を担っていけたらと考えています。

 

 

他科との連携について

 

 

透析患者さんが色々な合併症で色々な科に入院することがあると思いますが、実際の透析をしている場面では、腎臓病センターの医師が指示を出しています。

週に一回、他科に入院されている透析患者さんのカンファレンスも行っているので、各科独自の治療に専念することができていると思います。

腎機能が低下して色々な制約もあるので、その辺をこちらからサポートしています。

整形外科に関しては、腎機能が低下していない患者さんは、総合心療内科で術後の管理をしています。

 

外科は外科、内科は内科のみ、ということでなく相互連携で取り組んでいます。

 

 

今後の展望について

 

 

全員で18人の医師が勤務していますが、腎臓病センターでこれだけの人数がいるのは、大学病院でもなかなかないと思います。

医師の人材としてはかなり充実していますが、CKDの段階での包括的な医療を考えると、他職種との連携という点では、専門の看護師・栄養士をより充実させたいと考えています。

臨床工学士はかなり充実しており、血液浄化療法も極めて習熟していますので、それらが解決された腎臓病センターができるとよいのではと考えています。

 

 

 

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