アレルギー性鼻炎では、鼻粘膜とアレルギーの原因となる物質「アレルゲン」が接触することで鼻粘膜に炎症が生じる病気とされています。
この炎症によって、くしゃみや鼻づまり、鼻水といったアレルギー性鼻炎の3主徴が症状として表れることが多いです。
これらの症状は集中力の低下につながり、仕事や学業に支障をきたすこともしばしばあるとされています。
症状が増悪すると、全身の痒みを引き起こすこともあります。
こういった症状によって、睡眠に支障をきたす場合もあり、私たちの生活のクオリティー自体に多大な影響を与える可能性があります。
アレルギーには大きく分けてⅠ型~Ⅳ型まであります。
アレルギー性鼻炎はその中ではⅠ型にあたります。
Ⅰ型の特徴はIgE抗体という体内の免疫によって、炎症が即時的に起こるという点です。
アレルギー性鼻炎では、アレルゲンが鼻粘膜に侵入することでIgE抗体が体内で産生、活発化し鼻粘膜で炎症を引き起こします。
この炎症によって鼻粘膜が腫れ、鼻づまりや鼻水といった症状が出現させているのです。
今でも多くの方が罹患している喘息もアレルギーと密接な関わりがあります。
喘息は運動や気圧の変化などちょっとした刺激で発作が出現しますが、体にアレルギー反応が起こる事でも発作に発展します。
喘息患者の約80%がアレルギー性鼻炎を合併していると言われており、片方が悪化すればもう片方もつられて悪化しかねません。
小児期では、アレルギー性鼻炎が喘息発作の危険因子とされており、どちらもいい状態でコントロールする必要があります。
小児喘息であれば小児科もしくはアレルギー科、鼻炎であれば耳鼻咽喉科となりますが、どちらの症状もある場合はどの診療科にかかればいいか迷いますよね。
こういった場合、複数の診療科による協力が必要不可欠になってきます。
また、小児の治療では医療者だけでなく保護者の協力も必要です。
子供は病院に対して苦手意識が高く、注射や薬の服用を嫌がる傾向があります。
そうした時、子供を出来るだけ安心させるために保護者の声も必要になってきます。
小児の治療では医療者と保護者みんなで協力して治療にあたる必要があります。