従来の抗ヒスタミン薬やステロイド吸入剤では症状を和らげることはできても、根治することは出来ません。
そこで登場したのが、根治治療のためのアレルゲン免疫療法です。
アレルゲン免疫療法は薬の投与方法によって治療方法が異なり、皮下投与と舌下投与の2つの方法があります。
それぞれの治療方法にはメリット、デメリットがあり、医師と相談しながら納得できる治療方法を選ぶ必要があります。
舌下投与と皮下注射の2つの治療方法で大きく異なるのは、治療を行う場所です。
舌下投与は自宅で行えますが、皮下注射は医療機関でしか行えず通院するのに手間がかかってしまいます。
しかし、舌下療法もメリットだけではありません。
治療の都合上、口の中である程度の時間、薬を飲み込まず舌の裏に挟みこんでおく必要があります。
なかなか言うことを聞いてくれない小児患者の場合、保護者に負担がかかってしまう可能性があります。
他にも治療内容に違いがあるので、治療方法についてメリット・デメリットを把握したうえで治療を受けましょう。
アレルギー性鼻炎の治療では早期発見、早期治療が鉄則です。
鼻水などの症状が出ているにも関わらず放置してしまうと、症状が徐々に悪化し治療を行っても効果が出にくくなってしまうことがあります。
抗ヒスタミン薬やアレルゲン免疫療法の効果を発揮させるためにも、早めに受診し医師に相談する必要があります。
また、治療の前に予防としてアレルゲンそのものを回避したり、睡眠を十分とり免疫機能を正常に保つことも予防の1つとされます。
普段から自身の体調をしっかり管理し、アレルギー性鼻炎に備えましょう。
アレルギー性鼻炎の場合、鼻水を放置すると鼻詰まりや鼻粘膜の炎症を起こす可能性があるとされています。
そのため、日常のセルフケアとして鼻水を取り除くことは重要です。
しかし鼻すすりで取り除いてはいけません。
鼻すすりは鼻水をのどに押し込む行為ですが、これをしてしまうと耳に悪影響を及ぼす可能性があり、中耳炎の原因になってしまいます。
正しく鼻水を除去するための方法として、片方ずつゆっくりかむなどの方法があります。
鼻がかめない幼児の場合は、専用の器具を使って吸引する方法もあります。