人工歯でも病気になる⁉ インプラント周囲炎とは

インプラント
日頃のブラッシングをしっかり行っていないと、インプラントでも抜けてしまうことがあります。歯医者で処置してもらった人工歯なのに抜けてしまうの? と疑問に思うかもしれませんが、毎日のケアを怠ると、インプラント周囲炎という恐ろしい病気になってしまいます。今回は、DUOデンタルクリニックの院長、大月基弘先生にインプラント周囲炎についてお話を伺いました。

インプラント周囲炎の症状について教えてください。

 

 

インプラント周囲炎は、インプラントを支える骨が溶けてどんどん進行してしまうと、インプラントが最終的には抜けてしまいます。

患者さんとしては痛みがあったり、歯茎が腫れる、ブラッシングをするとその周りから出血があるなど、そういった症状が出ます。

 

 

治療の全体的な流れを教えてください。

 

 

インプラントの周囲の粘膜の状態を整えたいので、まずは衛生士が歯茎の周りをある程度きれいにさせていただきます。そこで評価をして、やはり治っていないということであれば、外科的な治療が必要になってきます。

インプラントの表面は、通常はバイオフィルムといってばい菌で汚染されていますので、きれいに除去した後に、場合によっては骨を再生するような材料を置くこともありますが、最終的に歯茎を縫合して終了となります。そして約一週間後に糸抜きをさせていただきます。あとは、ずっと経過を追わせていただいて、本当に治癒しているのかどうかを評価していく。こういった流れで治療が進んでいきます。

 

 

どのような器具を使うのですか?

 

 

患者さんがお使いのインプラントに合わせて器具の種類を変えています。

例えば、超音波という器具を使わせていただくこともありますし、場合によっては衛生士さんが普段使っているような歯石を取る器具や、もしくはレーザーを使うこともあります。いろんなものがありますが、一番大事なのはインプラント表面からばい菌をきれいに取りきるということ。ですので、その状況に応じて器具を変えさせていただいています。

 

 

インプラント周囲炎の治療に大切なことは何ですか?

 

 

誰もが治せる病気だと、私は考えていません。ですので、正しい知識と経験のある先生に詳しく話を聞いて、自分が良く納得してから治療を受けていただくようにしてもらいたいと思います。

さらに加えれば、できることならインプラント治療にならないように、しっかりとしたプラークコントロールをしてくれる先生に、普段から受診してもらうということが非常に大事なのではないでしょうか。

 

 

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