頭痛外来の診療と取り組み:あなたの頭痛は治療できるかも?

頭痛は非常に悩ましい症状であり、一部には治療法も予防法もまだ未解明な頭痛もあります。日常生活に影響の出るほどの頭痛を抱える人の中には、仕事や学業の継続を諦めてしまう人もいます。 今回は、頭痛外来で行っている診療の内容、日本の頭痛治療の問題点、冨永頭痛センターでの啓発への取り組みなどについて、富永病院 脳神経内科・頭痛センターの竹島 多賀夫先生に教えていただきました。

 

頭痛外来の診療:一次性頭痛の治療を中心に

 

 

冨永病院頭痛センターの診療は、主に一次性頭痛の診療が中心となっています。

全国の頭痛専門クリニックで治療成績が芳しくなかった患者さんが、紹介されて富永病院頭痛センターに来院されることもあります。

診療の基本は外来ですが、場合によっては入院して治療することもあります。

 

 

日本における頭痛治療の問題点:問題改善には周囲の理解が必要

 

 

日本における頭痛に関する知識や認知度は低く、頭痛への理解がまだまだ不足しているのが現状です。

 

頭痛について患者さんや医師もよく分かっていないケースも多く、家族や会社の同僚・友人などの理解も得にくいという状況で、周囲の無理解に患者さんは苦しめられていることがあります。

標準的な診断と治療によって解決できる問題が、認知度の低さや無理解のために解決されていないのです。

これは、知識の普及で解決できることだと考えられます。

 

 

また、最近問題となっているのは、片頭痛に対する偏見や、患者さん自身による「私は頭痛持ちだから…」と色々なことに消極的になる「セルフスティグマ」です。

これによって、仕事の継続やキャリアアップを諦めてしまう患者さんもいます。

 

頭痛を慢性疾患として抱えている人でも、きちんとした診療を受けることで仕事や学業を続ける事はできます。

過度なストレスによって引き起こされる頭痛もあるため、無理は禁物ですが、医療を上手に利用する事でスティグマを克服し、社会で活躍してほしいと思います。

 

 

頭痛の知識、普及への取り組み:公開講座や講演会で啓発を

 

 

冨永病院頭痛センターでは、「頭痛教室」という形で公開講座を年に数回、開催しています。

このイベントでは、患者さんへの情報提供や、患者さんのお話を伺い、議論をする機会となっています。

全国的には日本頭痛学会や日本頭痛協会が、頭痛の知識の普及のために、講演会・勉強会、嗜眠公開講座を各地で行っています。

 

 

また最近、JPAC(Japan Patient Advocacy Coalition)というグループが発足しました。

一次性頭痛の診断や治療をより良くするために、患者さんと医療従事者が共同で進める会となっています。

これらの事業などにも協力しながら、頭痛の知識を普及する活動に尽力しています。

 

 

病院選びのポイント:頭痛専門医に相談がベター

 

 

まずはかかりつけの医師に相談する、というのも一つの方法です。

また、インターネット等で頭痛外来や頭痛クリニックを検索して、相談に行ってみるのも良いでしょう。

 

 

日本頭痛学会のホームページには、頭痛専門医の一覧が掲載されています。

このようなリストを参考にしながら、信頼度の高い頭痛専門医に相談するのがオススメです。

 

 

患者さんへのメッセージ

 

 

頭痛は非常に辛い症状であり、厄介です。

現在は診断・治療の開発が進んできており、一昔前であれば対処方法が全くなかったようなことも、頭痛外来などで相談してみると、比較的簡単に解決できる問題も多くなっています。

 

 

一方、現在の医学では解決できない頭痛もあります。

しかし、そのような頭痛の症状に対して、前向きに過ごしていけるようなサポートをしてくれるのも病院です。

今、頭痛で悩んでいる人は、一度近隣のクリニック等に相談してみてはいかがでしょうか。

 

 

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