自分でナルコレプシーを疑ったとしても、何科を受診するか迷われることが多いのではないでしょうか。
かかりつけの病院を受診してもいいのですが、自分で調べる方法もあります。
日本睡眠学会のホームページでは、相談施設や医療者の紹介を行っています。
受診する前に、一度自分で情報を集めてから、かかりつけを受診した方が診断までの流れがスムーズになるでしょう。
相談施設の量は地域によっては差があります。
かかりつけの先生とどこがいいのか、よく話し合ったうえで、施設を決定しましょう。
ナルコレプシー検査には、Epworth Sleepness Scale(ESS)という自己記入式の問診表を使用するものと脳波検査があります。
ESSでは自分の症状について問診表に記載していくことで、睡眠尺度を評価します。
睡眠尺度に応じて、ナルコレプシーかどうかを診断します。
脳波検査には夜間に行う「睡眠ポリグラフ検査 (PSG) 」と日中に行う「睡眠時潜時検査」の2種類があります。
どちらも入眠までの時間やレム睡眠が起きているかどうかを評価します。
ナルコレプシーはこれらの検査を行い、診断名を決めます。
検査は1泊2日で行われ、入院は必要になりますが、比較的短期的なものになります。
ESSや脳波検査は診断だけでなく、ナルコレプシーの重症度を評価するうえでも有用とされています。
ESSでは睡眠尺度の点数によって、重症度が評価されます。
点数が高いほど、重症度も高いとされています。
脳波検査では「何分で入眠にはいるか」や「入眠後15分以内にレム睡眠が起きるのか」によって、重症度を評価します。
入眠までの時間が短かったり、レム睡眠が起きる数が多いと重症と判断されます。
人間の「覚醒」に関わるオレキシン、ナルコレプシーの発症に深く関わっているとされています。
しかし、現在のところオレキシンを測定する検査は必須ではありません。
その理由の一つが、侵襲性(人体への傷害が大きい)が高いという点です。
オレキシンを測定するためには脳脊髄液を採取するため、腰椎穿刺をする必要があります。
腰椎には多くの神経が集まっているため、穿刺後に頭痛やしびれなどの合併症のリスクが付きまといます。