無月経の症状と分類:受診の目安は?無月経について詳しく!

月経は、女性にとって尽きない悩みの原因の一つにもなっています。過多月経や激しい月経痛に悩んでいる人は少なくないでしょう。また、過多月経は子宮疾患のサインであることもあるため、月経異常に気づいた時の、婦人科受診の目安が気になる人も多いと思います。 今回は、「月経異常かな?」と思った時の受診の目安や、無月経の詳しい分類や原因などについて、横浜市立大学付属 市民総合医療センター・婦人科の榊原 秀也先生に教えていただきました。

 

横浜市立大学附属市民総合医療センター 新型コロナウイルス感染症対応の記録

https://www.yokohama-cu.ac.jp/urahp/outline/topics/20210531/COVID-19film.html

 

月経異常に対する受診の目安:初経の遅れ・過多月経・周期の乱れは受診のサイン

 

 

多いのは「なかなか初経が来ない」というケースです。

95~98%の人は15歳くらいまでに初経を迎えます。

中学校を卒業した時点でも初経が来ていない人は受診が勧められています。

 

また、過多月経(月経血が多い・期間が長い)で受診するケースもあります。

通常月経は5~7日で終わります。

それ以上過ぎても月経が続くようであれば、貧血の原因にもなるので、受診をした方が良いでしょう。

 

月経血の中に血の塊が見られる場合は、月経量が多いと考えましょう。

定義上、月経の周期は25~38日なので、3週間程度の周期で早めに月経が始まる場合や、40日(6週間)以上の間隔が空いた場合には、受診を検討した方が良いでしょう。

 

10代女性の産婦人科受診動機を分類すると、およそ半数が月経異常だと言われています。

さらに月経異常の半数がいわゆる「無月経(月経が来ない状態)」を訴えて受診しています。

無月経に次いで多いのが「月経困難症(生理痛)」です。

 

 

無月経の分類:先天的な「原発性」と後天的な「続発性」

 

 

生まれてから一度も生理が始まらないものを「原発性無月経」と呼びます。

一方、一度初経が来たにも関わらず、何らかの原因で月経が止まってしまったものを「続発性無月経」と呼びます。

 

続発性無月経の定義は、3ヶ月異常月経がない状況で鑑別されます。

環境やストレス、過度なダイエットなど後天的な原因によって、月経が停止してしまう状態です。

 

原発性無月経は、先天性の異常や生まれつきの体質によって起きることが多いと言われています。

 

無月経の分類

 

 

原発性無月経について:原因によって3つに分類

 

 

原発性無月経は、生まれつき子宮が無い、あるいは卵巣が機能しない脳から卵巣を刺激するホルモンが出ないような異常があることで起こります。

 

それぞれ原因によって「中枢性」「卵巣性」「子宮性」に分類されます。

子宮性無月経を引き起こす代表的な疾患としては、子宮と膣が先天的に欠如する「ロキタンスキー症候群」があります。

卵巣機能が無いことで卵巣性無月経を引き起こす疾患としては「ターナー症候群」があります。

中枢性無月経については、様々な内分泌異常が関係しており、種々の疾患が存在します。

 

 

続発性無月経について:ストレス、ダイエット、アスリートでの発症も

 

 

続発性無月経は、一度あった月経が停止するもので、若年女性に多い症状としては体重現象が挙げられます。

主な原因としてダイエットが挙げられますが、アスリートの人など過度な運動に起因するものもあります。

非常に重症かした例では、精神的な原因による摂食障害が挙げられます。

 

 

 

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