顎関節症に潜む新たな症状「筋膜痛」

顎関節症
私たちの生活に直結する病気、顎関節症。その顎関節症の約8割が「筋膜痛」という症状を伴っていると言われています。新しい症状としても注目を集める「筋膜痛」とは一体どういった症状なのか? その痛みを効果的に和らげる治療法を実施しているという、日本歯科大学附属病院の原節宏先生に、お話を伺いました。

顎関節症とは、どんな病気ですか?

口を開けた時に痛くて開けにくい、これが主たる症状の疾患だと考えていいと思います。

以前から、「口を開けるときに音がする」というようなことも言われております。

 

ただしこの音に関しては、健康な方の3人に1人は音が鳴っているということが世界的な規模の統計で明らかになっておりますので、音が鳴るだけであればさほど心配しなくても大丈夫だと思います。

 

 

「筋膜痛」について教えてください。

顎関節症の約8割が筋膜痛という研究があるくらい、「筋膜痛」という言葉は新しい病気の症状として注目されています。

 

筋膜というのは、コラーゲン繊維というものでできています。例えば筋肉を包んだり、筋肉の中を仕切ったりするのですが、この部分に神経や血管が挟まっています。

 

顎関節症で悩んでいる患者さんは筋膜が硬くなっていく、あるいはくっつきあっていて、痛みなどが感じやすい状態になっているということですね。

 

 

筋膜をほぐす効果的な方法はありますか?

筋膜のコラーゲン繊維は、一定の時間引っ張り続けるようにすると、新しいコラーゲン繊維に生まれ変わる、という面白い特徴があり、これは動物の実験などで明らかになってきています。

 

 

顎関節症にとても多い筋膜症に対して、皮膚を伸ばすような特殊なマッサージを応用していくのがよろしいのではないかと考え、私達の病院では治療法を組み立てて、実施しています。

 

 

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