小児におけるコロナ後遺症の実態

総合診療
新型コロナウイルス感染後に生じる「コロナ後遺症」に苦しんでいる方も多いのではないでしょうか。 コロナ後遺症を訴える患者さんも増え、症状の特徴やどのような人に起こりやすいのかについて少しずつ分かってきました。 今回は、コロナ後遺症の症状と実態について、岡山大学病院 総合内科・総合診療科の大塚文男先生に教えていただきました。

 

コロナ後遺症の治療期間

 

 

コロナ後遺症の治癒期間は後遺症の症状や程度によって異なってきますが、多くの後遺症は半年程度で軽くなっていくとされています。

例えば脱毛症状や味覚・嗅覚障害については3か月から6か月間、その症状に応じた治療をしていけば治癒していくことが多いです。

 

コロナ後遺症外来受診までの発症からの日数

 

しかし、1年を超えても治癒しない場合があります。

後遺症の中でも、特に倦怠感において、1年間以上も続いてしまうというケースがあります。

 

倦怠感や疲労の原因として、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群という病名がつく場合もあります。

倦怠感は様々な病気の症状として出現する可能性があるため、じっくり問診し、身体診察と十分な臨床検査を行ったうえで診断をおこなっていく必要があります。

 

 

小児におけるコロナ後遺症

 

 

小児のコロナ後遺症の中で比較的多いとされているのが、睡眠障害倦怠感とされています。

嗅覚障害も次に多い症状です。

そしてこのような症状を訴えることが多い年齢としては、10-15歳の学童が多いとされています。

 

睡眠障害や倦怠感はきちんとした生活習慣をとらなければいけない学童にとっては、生活にかなりの影響を与えます。

例えば「朝が起きられない」や「だるくて学校に行けない」などです。

こうした症状が不登校につながり、親御さんが病院に連れてくるというケースが増えてきているようです。

 

小児での後遺症の発症は、何らかの自己免疫の病気やアレルギーをもっている場合が多いという報告もあります。

 

 

小児におけるコロナ後遺症の治療法

 

 

こうした不登校の原因になっている睡眠障害や倦怠感というものは、起立性調節障害という病気の症状に類似しています。

起立性調節障害の症状としては、起きることができなかったり、起きるとめまいや動悸する、などです。

 

精神的な要因も含んでいる場合があり、コロナ禍でなくとも診断・治療が難しいのが現状です。

受験シーズンなどの精神的疲労がピークとなる時期と重なってしまった場合は、特に診療が難しくなります。

 

基本的な治療は患者の症状に応じて、漢方を処方したり血液検査などを行ったりすることになってきます。

診断名によって治療法や使用する薬も違ってきます。

 

診断が違ってしまった場合は、治療が難渋するだけでなく薬の副作用が新たに出てきてしまう可能性もあるため、診療自体も慎重にならざるを得ません。

小児での難治例では、小児心身医療科と連携して治療を進めていくようにしています。

 

コロナ後遺症として小児で起こる率は3-5%程度とされ、成人よりは頻度が低いのが現状です。

しかし、未来ある子供たちにとって不登校になってしまうことは、その子供の一生を左右することにもなりかねません。

しっかり問診を行い、診療に携わっていく必要があります。

 

 

コロナ後遺症での受診について 

 

 

現状、コロナ感染後の後遺症での相談場所がわからないというところで悩まれている方が多いようです。

コロナの後遺症自体、なかなか周りの人に認知されていないことも相まって、症状のつらさについて理解してもらえず、苦しまれている方も増えてきています。

こういった方々はかかりつけの医師や保健所を通じて、コロナ後遺症外来がある病院を紹介してもらうことをおすすめしています。

 

コロナ後遺症外来を受診していただくことで、今まで抱えていた症状の相談からも不安を減らすことができると思いますので、是非一度受診してみてください。

 

コロナ後遺症受診患者の紹介もと

 

 

 

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