豊中敬仁会病院の特色と目指す医療 〜消化器内科の役割〜

大腸がんの手術
150床以下の急性期病院では日本初となる、ダヴィンチ手術の導入を実現した豊中敬仁会病院。豊中敬仁会病院 院長 阪口 正博先生に同院のコンセプト・消化器内科外科連携への取り組みについてお伺いしました。インタビューアは本サイトにもご出演いただいている同院 内視鏡ロボット手術センター長 院長補佐 奥田 準二先生にご担当いただいております。

 

豊中敬仁会病院の理念・コンセプト

 

奥田先生:豊中敬仁会病院の院長として、大事にされている理念やコンセプトは何でしょうか?

 

阪口先生:患者様に優しく満足いただける医療を提供したいと思っています。ただ小さな病院ですので、全ての領域を網羅することは難しいです。

そのため、消化器に特化したハイレベルの医療を提供したいと思っています。

 

 

豊中敬仁会の消化器内科における特色

 

奥田先生:消化器外科ではロボット手術が大きな特徴ですが、消化器内科では何か特色はありますか?

 

阪口先生:消化器内科は、私の専門でもある内視鏡に力を入れていきたいです。

私がもともと在籍していた守口敬仁会病院で1万2千件を超える症例を経験してきました。多くの患者様に内視鏡を受けていただき、病気の早期発見・早期治療をすることがまず大事だと思います。

 

消化器科の治療は、外科のロボット手術もありますが、内科の内視鏡治療も大きな要素だと思います。外科と内科が別々に対応していては意味がありません。手術適応の場合は外科で、内視鏡適応の場合は内科ですぐに対応し、外科と内科が親密に連携をとることが大切です。

 

奥田先生:豊中敬仁会病院の利点は、消化器科として同じ病棟に外科と内科がおり、コミュニケーションがよくとれていることです。患者さんは最初から手術してほしいとは思わず、できれば身体への負担が少ない内視鏡で治療したいという方が多いと思います。

 

 

内科と外科の連携について

 

奥田先生:手術中に内視鏡が必要なケースもあるため、外科と内科で協力していけると良いですが、どのようにお考えでしょうか?

 

阪口先生:一部の外科は敷居が高く、内科から気軽に相談できない場合があります。

しかし、外科がいるからこそ内科は思い切った治療ができ、内科が積極的に症例を見つけることで外科は手術件数を増やすことができます。術後の管理で、内科がフォローする部分もあります。

 

奥田先生が注力されている肛門温存法は最先端の治療であり、他の医師にとって知見になりますし、患者さんにとっても有難いことだと思います。

内科と外科が協力して高い医療レベルを目指していきたいです。

 

奥田先生:外科にとってのCustomerは2種類あります。1つは患者さんであり、病気を治すことです。2つ目は内科の医師で、信頼しリピートしていただくことが大事だと思います。

周囲のサポートがあるからこそ、最先端で攻めた治療ができると思います。実際に外科の合併症でイレウスが起こった場合も、内科の先生に助けていただいています。

 

阪口先生:外科と内科で一緒に治療に当たれているのは、小さな病院の利点だと思います。

 

 

da Vinci導入によるワンチームの強化

 

奥田先生:理事長の岡先生がよくおっしゃっているように、医師だけでなく看護師や病院のスタッフ全員がワンチームで対応していくことを大事にしています。

 

阪口先生:ロボットが導入されたことをきっかけに、看護師、技師、事務なども治療の方向性が見えたため、同じ目標に向かって頑張っています。

 

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