東新宿りん内視鏡内科クリニックでは、患者さんの苦痛に配慮して、内視鏡検査で鎮静剤を用いています。鎮静剤を使った内視鏡検査で心がけていることは何でしょうか。
「内視鏡検査では患者さんを必ず眠らせることと、本人が眠るまでは検査を始めないことを徹底しています。内視鏡検査は苦痛を伴う検査であり、特に初回はトラウマになりやすく重要です。初回でトラウマを作ると、何年もよほどなことがない限り、検査を受けることが困難になるため、初回からしっかり希望される方には鎮静剤を使用します。内視鏡検査は1回きりでなく、繰り返し受けることが重要ですので、しっかり眠れるようにして、これなら毎年受けても大丈夫と思っていただくように配慮しています。」
東新宿りん内視鏡内科クリニックでは、患者さんの利便性に配慮し、オンライン診療にも取り組んでいます。
「オンライン診療は、大腸内視鏡検査の事前診察でご利用になられる方が多いです。事前診察では基本的に下剤の説明がメインになるのでそのためにはるばるご来院いただく手間を軽減したくて始めました。また通常の診察でもオンライン診療を活用しています。初診では1週間分のみの薬の処方など制限があるため、再診で薬の処方を受けたい患者さんで安定されている方は、オンライン診療が便利だと思います。
もちろん、強い胃痛があるなど緊急の状況であれば、来院してください。」
石井先生がオンライン診療を始めたのは、大腸内視鏡の際の下剤を郵送をしたいと考えたからそうです。具体的な下剤の処方の流れについて聞きました。
「オンライン診療で処方した下剤を自宅に郵送することができます。当クリニックでは、着払いのゆうパックを利用しています。14時までの処方であれば、その日のうちに郵便局に来てもらえるので、翌日に下剤が届きます。それ以降でも2日後にはお届けできます。料金は通常の診察と大きくは変わりません。オンライン診療の手数料と郵送に伴う包装費を追加でいただいており、ゆうパックによる着払いのため、その分の費用は必要です。」
石井先生は、患者さんの負担をできる限り最小限にすることを大切にしています。オンライン診療では、内視鏡検査の病理結果の説明も受けられるそうです。
「患者さんが内視鏡検査を受ける場合、対面診療では3回の通院が必要です。そもそも内視鏡検査をやりたくないと考える人がほとんどであり、患者さんにとっても大変でしょう。
オンライン診療では、指定のアプリさえダウンロードすれば、検査後の説明を受けられるので、通院にかかる手間を省けます。」
東新宿りん内視鏡内科クリニックには、内科の診療目的よりも、検査目的で来院される患者さんの方が多いそうです。クリニックでは、当日検査にも対応しています。
「胃カメラも大腸カメラも診察当日に受けることができます。現在は、下剤で2-3時間ほどで腸内をきれいにできるので、大腸カメラの当日検査も可能になりました。6時間の絶食と極端な便秘でなく、14時までに来院いただければ当日検査を可能としています。」
「大腸カメラの当日検査を行っているクリニックは非常に少ないので、毎日1~2人ほどの患者さんが当日検査目的で来院されています。余裕があってお近くであればこちらからもおすすめしたりしています。」
クリニックには、内視鏡検査を受けるために多くの患者さんが訪れています。苦手意識を持つ人が多い内視鏡検査だからこそ、診療で大切にしていることを伺いました。
「まずは何よりも患者さんの考え・要望を確認することにしています。検査のために来られる方が多いですが、症状はあるけどとりあえず、薬だけほしいなどもあると思います。こちらとしては症状から考えうる状態・お勧めの検査を提案はしますが、強制はしません。症状によっては強く勧めることもありますが、基本的には患者さんの意思を確認することにつとめています。」
クリニックでは、経鼻胃カメラも行われています。経鼻胃カメラと経口胃カメラについてお聞きしました。
「当クリニックでは、経鼻胃カメラにも対応していますが、大半の患者さんが鎮静剤を使った経口胃カメラを希望されます。患者さんが寝て起きたときには、検査が終わっているためです。
私自身も、鎮静剤を使用した経口胃カメラを受けています。全く苦痛がないので、経鼻か経口かで迷っている患者さんに対しても、後者を勧めていますね。
とくに初めて胃カメラを受ける人こそ、鎮静剤を使った経口胃カメラを受けた方が良いでしょう。初めての内視鏡検査がトラウマになり、2度と検査を受けなくなるかもしれません。
もちろん、寝ずに行う経鼻胃カメラを受けたいというご希望があれば、対応いたします。」
近年では、AI内視鏡や拡大内視鏡など、新しい機能を持つ内視鏡が登場しています。最新の内視鏡に関する機能や感想についてお聞きしました。
「AI内視鏡も導入していますが、まだまだ発展途上と感じています。
最新の内視鏡については、画質が良いですが、現状のレベルが限界だろうと感じています。個人的にはここまできれいになればもうこれ以上は十分です。また経鼻内視鏡も以前は画質の問題がありましたが、最新の経鼻内視鏡は非常にきれいなのでご安心いただいて大丈夫だと思います。
最新の内視鏡の中には組織レベルまで観察可能な拡大内視鏡もありますが、こちらもまだクリニックでのスクリーニングレベルの普及では壁があるかなと感じています。自身も以前の勤務先で十二指腸の病変に使ったりしていましたが、きれいな画像を出すのがすごく難しかったです笑。」
内視鏡検査で大きいポリープや病変が見つかると、新たに病院で治療を受ける必要があります。東新宿りん内視鏡クリニックと他の医療機関の連携について伺いました。
「基本的には患者さんが希望する病院を紹介しています。あとは、近くの病院や東京女子医大と連携しており、僕の先輩がいるなど連絡が取りやすい病院も何か所かあります。基本的には、関係性など関係なく医師であればどこの病院でも紹介できます。」
病院紹介を受けるときは、患者さん自身も希望を持つことが大切なようです。希望がない患者さんには、どんな病院を紹介するのでしょうか。
「希望の病院がない患者さんには、お住まいの場所から近い病院を探します。患者さんにとって通いやすく、私自身が良さそうと感じる病院です。一般的な外科手術であれば、複数回の通院が必要にあるので、家から近い方がいいためです。
あとは、必要な治療にもよります。内視鏡治療のESDのような専門治療だと、得意な病院とそうでない病院があるので、遠くでも紹介することもあります。」
東新宿りん内視鏡内科クリニックの診療体制は、内視鏡検査を中心に、患者さんが快適に診療を受けられるような気遣いが感じることができました。最後に石井先生から患者さんに対するメッセージを伺いました。
「大腸カメラの当日検査など、内視鏡検査にかかわることで、自分がクリニックの範疇でできることであれば何でも行っています。公式サイトに書いてあることはすべて対応しているので、ご相談ください。」